情熱を燃やし、ぶつけ合う —立教大学 × 立教新座高等学校ラグビー部座談会—

立教大学 下根 光博さん × 立教新座高等学校 柴原 創さん × 立教新座高等学校 船山 駿さん

2020/01/29

OVERVIEW

2019年、アジア初のラグビーワールドカップが日本で開催され、列島が熱狂に包まれました。今回は、立教大学体育会ラグビー部でフォワードリーダーを務める下根光博さんと、立教新座高校ラグビー部の2019年度主将・柴原創さん、主務・船山駿さんの3人が、競技の魅力や課題、今後の目標について語り合いました。

他のスポーツにはない面白さ

(左)立教新座高等学校3年生 ラグビー部 船山 駿さん、(中)立教新座高等学校3年生 ラグビー部 柴原 創さん、(右)立教大学観光学部交流文化学科4年次 体育会ラグビー部 下根 光博さん

下根 立教新座高校1年からラグビーを始めたのですが、ラグビーの特長は体格や経験などに関係なく、自分の個性を生かしてチームに貢献できる点にあると感じています。私は選手の中では小柄な方ですが、その分低い姿勢でスクラムを組めるなど、弱みに思える部分も強みに変えることができています。2人は、ラグビーのどんな点にひかれて競技を続けていますか?

柴原 ラグビーには、サッカーのような速いゲーム展開やバスケットボールの素早いパス回し、格闘技の激しさなど、さまざまなスポーツの要素が詰まっていて、そこがとても面白いです。

船山 タックルやトライなどが注目されがちですが、相手からボールを奪ったりパスをつないだり、目立たないところで「縁の下の力持ち」を担う選手のプレーが生きてくるのも、ラグビーの魅力の一つです。

下根 ワールドカップで、そのようなラグビーの多面性が国内に広く知れ渡ったのはうれしいですね。ラガーマンとして、どんな思いで観戦していましたか?

立教大学観光学部交流文化学科4年次 体育会ラグビー部 下根 光博さん

柴原 印象に残ったのは、一人一人の選手が課せられた責任を果たす姿です。役割を全うすることが大事なスポーツなのだと、改めて気付きました。

船山 ラグビーは両チームのサポーターが入り交じって客席に座ります。多様なバックグラウンドを持つ選手を多様な人々が同じ空間で応援するところに、競技の素晴らしさを感じました。

下根 試合中は勝利のために真剣にプレーし、終われば選手も観客もお互いに健闘をたたえ合う。ラグビーの特長であるノーサイドの精神がとてもよく表れていましたね。

高大合同練習も

下根 私が高校の頃は大学生との交流はほとんどありませんでしたが、最近では高大合同で練習する機会が増えてきました。

柴原 高校生と大学生とでは体格が全く違うので、一緒にスクラムを組むと力の差に圧倒されます。貴重な練習機会をいただき、大変ありがたいです。

下根 それは私たち大学生も同じで、ポテンシャルを秘めた高校生から大いに刺激を受けています。普段の活動では、苦労した経験もあるのではないでしょうか。

船山 高校2年の夏に靭帯を痛めて練習を休んでいたのですが、療養期間に体重が急増し、いざ復帰しても思うように動けなくなってしまって。体をベストな状態に戻すためのトレーニングが大変でした。

立教新座高等学校3年生 ラグビー部 船山 駿さん

柴原 僕は高校2年の冬にけがを負い、その後10カ月間練習に参加できませんでした。名ばかりの主将になってしまい、いつ復帰できるかも目途が立たず、精神的にとてもつらかったです。

下根 激しいスポーツなのでけがはつきものですが、だからこそ、普段から自分の体を管理することが大切です。私は大学生になってから食事の重要性を学び、栄養バランスに配慮するようになりました。また、けがをした際には葛藤を乗り越えるメンタルの強さも欠かせません。冷静に自分と向き合うことで、チームのために今何ができるのかが見えてくるはずです。

3年連続〝ベストマナー賞〞受賞

船山 ラグビーを始めて成長できたと思うのは、責任感が強くなったことです。試合に出場できない部員がいる中で、15分の1の責任を背負いながらチームのために動くことができるようになりました。

柴原 僕は、自分のプレーを振り返って課題を発見し、それを改善する方法を探る力が付きました。ラグビーのために私生活から見直して、少しずつステップアップを図れたと実感しています。

下根 ラガーマンには、自分を律する心を持っている人が多いと感じます。大学ラグビー部には「立教ラグビー宣言」というものがあり、特に〝3つのR〞を大切にしながら日々練習に取り組んでいます。レフェリーや対戦相手に敬意を払ってプレーをする「Respect」。現実を見つめ、今の自分やチームに何が足りないのかを考える「Reality」。チームのために一人一人が責任を果たす「Responsibility」。この姿勢が評価され、関東大学春季大会では3年連続ベストマナー賞を受賞しています。ラグビーをする上で欠かせない姿勢なので、中高のうちから意識して取り組んでほしいと思います。今後もラグビーは続けるつもりですか?
※立教ラグビー宣言:ラグビーの伝統とその精神、意義を堅持するため、立教大学体育会ラグビー部が2005年に掲げた宣言。

柴原 中高の部活動がとても楽しかったので、もちろん続けるつもりです。まずはいち早く試合に出場することを目標に取り組み、その後も自分で限界をつくらず高みを目指していきたいです。

立教新座高等学校3年生 ラグビー部 柴原 創さん

船山 19年は埼玉県高校ラグビー新人大会で準優勝し、関東高校ラグビー新人大会出場を果たしました。しかしその後は結果が出せず、全国大会の県予選で敗退し、僕たち3年は引退。以前までは大学で他のことに挑戦したいと思っていたのですが、最後の試合が不完全燃焼で終わってしまったので、競技を続けたい気持ちが芽生えてきました。

下根 大学ラグビー部としては、立教新座出身の選手にぜひ入部してもらいたいです。満足のいく試合ができなかったのであれば、その思いを大学で晴らしてほしいですね。私もラストシーズンを迎えるので、関東大学ラグビー対抗戦の入れ替え戦を悔いなく終えたいと思っています。残された時間をラグビーにささげ、Aグループ昇格を成し遂げます。
※立教大学体育会ラグビー部は12月に行われた入れ替え戦に勝利し、5年ぶりに関東大学ラグビー対抗戦Aグループへの復帰を決めました
※本記事は、『立教学院NEWS』Vol.34(2020年1月)の記事を再構成したものです。記事の内容およびプロフィールは、取材当時(2019年11月18日)のものです。