学校法人 立教学院

寄附行為
理事会改革に伴う寄附行為の変更及び同細則の改正について

2006 年 12 月8 日
理事長 小宮山 昭一

10月13日開催第 768 回理事会及び11月24日開催第 167 回評議員会は、理事会改革に伴う寄附行為の変更(案)と同細則の改正(案)を承認しました。この決定を受けて、学院は、新しい寄附行為を12月7日付で文部科学省に申請し、認可を受けることになりました。なお、両規程とも、施行日は 2007年4月1日となっています。

理事会改革については、2004年2月13日開催の第 731 回理事会において、学院理事会体制検討委員会の設置が承認されて以降、同委員会での協議を踏まえて理事会での議論を積み重ねてきました。この間、学院各学校との意見交換、勤務員への説明会などを行い、約2年半の検討期間を経て、新理事会体制発足に向けた寄附行為及び寄附行為細則が整備されたことになります。

理事会改革の趣旨とその内容につきましては、昨年秋に開催した教職員への説明会用資料でその概略をお知らせしてありますが、役員の定年制等、その後に決定した事項があること、また本年度新任の教職員の方にもお知らせする必要があることから、以下に、今回の理事会改革の概要を改めて説明することとします。

理事会改革のねらい

1.改革の理由と背景

社会の急激な変化や国の文教政策の転換、それらに伴う国際的評価さえも含む学校間の競争的環境の中で、立教学院の各学校が、独自の個性を発揮する教育機関としてこれからも発展し続けるためには、各学校の教学改革を持続的に推進していく体制とそれを支える経営基盤の強化が不可欠となります。

立教学院は、これまでも建前としての制度上は、理事会が学院全体の経営の権限と責任を持つものと見ることができましたが、実質は各学校の運営方針(特に大学)に多くの部分が委ねられてきました。このような建前と実質との乖離が続く状態では、各学校における経営的事項の負担が教育研究活動の阻害要因になるばかりでなく、理事会として責任を持った意思決定をすることは困難といわざるを得ません。昨年度改正された私立学校法では、学校法人の業務に関する最終的意思決定機関として理事会を置くことが法定化され、理事長は学校法人を代表し、その業務を総理すると規定されました。これらは理事会の経営責任の明確化を意味するものですが、本学院としても、先の問題点を踏まえ、理事会が実質的な経営責任を果たすことができる体制へと改革する必要があります。

これまで本学院では、一貫連携教育はうたわれても、それを真に財政面、管理運営面から実現する一貫連携経営の考えが不十分でした。今後は、一方では各学校の特質と自立採算の原則を維持しつつも、他方では全学院的視野に立った一貫連携経営を強化していく必要があります。今回の理事会改革は、その第一歩として位置づけられるものです。

2.新しい理事会体制の特徴

理事長は経営責任を、学校長は各学校の教学の責任を負うという、経営と教学の分離を基本原則に、理事会が、学院各学校の教学のさらなる充実発展を可能にする経営体として機能するためにはどのようにすればよいか、が改革論議の中心でした。もとより、学校法人の基本的目標は教育研究活動の充実・発展にありますから、理事会の責任とは教育研究活動の質を高めるために経営の強化を図ることです。具体的には、各学校長の責任の下で作成された教学改革のプランを、学院の中長期の経営計画の中でどう実現していくかが理事会の最も重要な役割となります。

こうした理事会の果たすべき役割と責任を確認した上で、今回の改革では、理事会構成の内、学内理事を大幅に増員するとともに、人材登用の観点から理事・常務理事に経営能力のある外部の人材の一定割合の確保、学校の管理運営の専門家としての職員理事の1人以上の登用を規定し、また常務理事会、教学常務会を制度化するなど、現行理事会のあり方にいくつかの変更を加え、教学と経営の強い連携・協力体制を導入しました。

  1. 理事会構成の変更
    理事会の構成人数を17人から21人に増員し、従来に比して学内理事の数を増やしました。これは、理事会に各学校の意見を十分反映できるようにし、また学内の人的資源を有効に活用するための措置です。具体的には、現在は当然職として大学総長、3校長互選理事 1 人、大学学部長互選理事1人の3人である学内理事は、新理事会では、大学総長、新座中・高等学校長、池袋中・高等学校長、小学校長、大学学部長互選理事2 人の6人となり、また、大学総長が指名した理事3人の内、職員理事1人以上が新たに加わることになりました。

    なお、理事会構成の変更に伴って、 評議員互選の理事は6人から2人となります。これは、後に述べる評議員会の役割を諮問機関として の機能に重点をおいたこと、経営体制の強化という観点から理事選任を評議員に限定せず幅広い人材の確保を目指したこと(理事会選出理事4人→6人)、学内理事の増員との兼ね合いで全体数の調整が必要になったことなどがその主な理由です。評議員互選理事数の減少は、理事会選出理事が主として校友から選出されることが期待されるので、これによってカバーされると考えています。  
  2. 常務理事会の制度化
    これまでは常務会が毎週開催され、理事長の諮問機関としての機能を果たしてきましたが、今回の改革では、常務理事会が寄附行為に明確に位置づけられ、理事会の執行機関としての役割を果たすことになります。常務理事会は、理事長、院長、大学総長、3校長から1人の理事、常務理事若干人で構成され、2校長と常任監事が陪席となります。
  3. 教学常務会の制度化
    立教学院の一貫連携教育のあり方を常に検証し、学院としての教育目標を達成できるよう、教学常務会も寄附行為で位置づけることになりました。教学常務会の主宰は院長の役割としました。

3.役員の定年、選任年齢制限、再任制限

理事会の活性化をはかるために役員の定年、選任年齢制限及び再任制限の規定を設けました。

  1. 校長(3号、4号、5号理事)の定年については、現行規定65歳を、「原則65歳、特段の理由がある場合70歳の年度末までとすることができる」に変更し、かつ、選任年齢については、「特段の理由がある場合 65 歳を超えて選任されることができる」としました。また、この定年と選任年齢の規定は、常務理事についても同様としました。
  2. 総長推薦理事(9号理事)、評議員互選理事(11号理事)、理事(会)選任理事(12号理事)及び監事については、選任年齢を「70歳を超えて選任されない」と規定し、院長(1号理事)、総長(2号理事)、日本聖公会首座主教(6号理事)、東京教区主教(7号理事)、校友連合会会長(10号理事)についても、当該機関において選任する際に、「70歳を超えて選任されない」規定の遵守に努めることを期待しています。学部長互選理事(8号理事)については、勤務員の定年が適用されるので、65歳までとなります。
    なお、9号、11号、12号理事及び監事の選任年齢制限の規定については、制度の定着化に柔軟に対応するために、寄附行為細則改正に必要な理事総数の4分の3の同意の必要を、理事総数の3分の2の同意の必要に緩和し、評議員会の承認で可能としました。
  3. 評議員互選理事(11号理事)、理事(会)選任理事(12号理事)及び監事の選任回数を「連続2回、特段の理由がある場合3回まで」に制限しました。また、その他の理事についても、同様の回数制限の遵守に努めることを期待しています。

4.評議員会の役割

今回の改革では、評議員会の役割を、理事会の諮問機関としての機能の充実に重点をおくとしました。評議員会の構成に当たっては、総数を51人とし、大学が選出する理事が増員されることとのバランス上、大学学部教員評議員を各学部2人から1人に減員しました。また職員の役割を考慮して現行1人を2人に増員、学院各学校の卒業生からの評議員を18人から19人、理事会選任評議員を5人から6人に増員しました。今回の改革により、外部評議員の占める割合は6割を超え、従来にも増して外部の意見を取り入れることができるようになり、諮問機関としての機能がより充実することになります。

5.事務組織の再編

理事会体制の変更に伴って、学院事務部局の再整備を行います。12月1日開催の常務会は、理事長の下に学院事務部局再編準備会を設置し、新理事会体制への移行に伴う学院事務部局の再編成に着手することを決定しました。

事務組織の再編成については、既に、「理事会改革に伴う事務局再編準備検討部会報告」(2006年3月2日付 座長:飯島学院本部事務局長)と大学事務組織検討WGの「大学事務組織改編の考え方」(2006年5月15日付 座長:橋場総長室事務部長)の二つの報告書が提出されています。準備会では、これらの報告書を尊重しながら、より具体的な検討を進めることになりますが、理事会の経営力の強化をはかるために、管理運営部門、企画政策・広報部門をどのように整備していくかが課題となっています。

以上が理事会改革のねらいとそれを実現するために、現行の理事会体制に大きく変更を加えた点ですが、それらも含めて今回の改革では、以下の9項目にわたって寄附行為変更及び同細則の改正を行いました。それぞれの内容は、各項目に関連している条文を記載してありますので、資料1~4を一読の上、ご確認ください。

寄附行為変更及び同細則改正条項の要旨

1.本学院の特色の明確化

  1. チャペル及びチャプレンに関する規定の新設 ( 第5条 )
  2. 信徒条項の基本的維持
      ⇒過半数の理事への信徒条項適用維持と院長を除き信徒条項の聖公会以外のキリスト教教派への拡大(第8条、第27条第1項第3号)
  3. 一貫連携教育と一貫連携経営を共に担える理事会構成
     ⇒3校長全員の理事任用 (第7条第1項第3号から第5号)
     ⇒3校長のうち代表 1人が常務理事会構成員 ( 第18条第3項第4号)
      <他の2人は随時陪席>
     ⇒教学常務会の規定制定 (第19条)

2.理事会の本来の機能の復元

  1. 法人における理事会の機能と権限の明確化    
     ⇒私立学校法改正への対応 (第12条第1項、第14条第1項・第2項、第16条)
  2. 教育研究の充実・向上を期しての経営の強化    
     ⇒学(校)内理事の増員と執行体制の強化 (第7条第1項第3号から第5号・第8号・第9号)     
     ⇒常務理事会の新設 (第13条、第18条)    
     ⇒<大学部長会規程の整備、小学校、両中学校・高等学校の執行管理体制の整備>
  3. 人事・財務・企画政策・広報渉外等法人の政策・経営管理機能を学院に集約 (第16条)
  4. 常務理事の職務・選任及び常務理事会の構成・役割の明文化 ( 第13条、第18条)
  5. 職員の役割を経営体制に生かす ⇒ 職員理事の新設 (第7条第2項第1号)
  6. 事務組織の大幅な再編及び総長選挙人の本部事務局職員 ・事業部職員への拡大 (第38条)

3.教学と経営の分離について

  1. 私立学校法に沿った理事会・理事長の責任・権限の確立   
    (第11条、第12条第1項、第14条第2項、第16条)
  2. 学校教育法における、各学校長及び教職員等の機能・責任、教授会の位置づけの確認
  3. 理事長と第 1号~第 10号理事及び学内教職員との兼任の原則禁止 (第12条第4項)

4.理事会の構成

  1. 理事総数を17人から21人に増員 (第6条、第7条)
  2. 小学校長、両中高校長3人は全員理事に就任 (第7条第1項第3号から第5号)
  3. 総長推薦理事3人を新設し、学部長互選理事を2人に増員(第7条第1項第8号・第9号)
  4. 職員理事1人以上を新設 (第7条第2項第1号)
  5. 評議員互選理事を2人に減員 (第7条第1項第11号)
  6. 外部理事の一定割合の確保 (第7条第1項第6号・第7号、第2項第2号・第3号)

5.理事(会)の責任の明確化

  1. 自律コントロール機能の強化  
    ⇒責任条項の新設 (第24条)  
    ⇒監事の役割の強化 (第21条)  
    ⇒評議員会との役割分担の明確化 (第26条、第32条、第33条)
  2. 過誤の原則公開と速やかな修復 (第24条第2項)
  3. 連帯責任と個人責任 (第24条第3項 )
  4. 責任査定制度の常設 (第24条第4項、細則第9条)

6.院長の役割

  1. キリスト教一貫連携教育の責任者として再定義 (第35条、第37条)
  2. 総長との兼務条項の削除 ( 現行第32条第2項 ) 。 ただし、院長、総長、校長間の兼務は可能(第7条第3項)
  3. 常務理事会の構成員としての役割 (第18条第3項第2号)
  4. 教学常務会の主宰 (第19条第4項)

7.監事の役割の強化

  1. 財産状況の監査に加えて、新たに業務監査を加える (第21条)
  2. 代表者 1 人の常任化 (第20条第2項)
  3. 理事と共に役員としての責任の明確化 (第24条、細則第9条)

8.評議員会について

  1. 諮問機関としての機能の明確化 (第26条、第32条、第33条 )
  2. 構成― 52人から 51人に変更 (第26条、 06年3月10日変更前第17条)
  • 学部選出評議員 を各2人から1人に減員
    (第27条第1項第1号・第4号、 06年3月10日変更前第18条第1項第1号)
  • 職員選出評議員を1人から2人に増員
    (第27条第1項第4号、細則第18条第1項第7号ル)
  • 卒業生からの評議員を18人から19人に増員 (第27条第1項第5号)
  • 理事会選任評議員を 5人から 6人に増員 ( 第27条第1項第6号)

9.役員の定年、選任年齢制限、再任制限

  1. 校長(3号、4号、5号理事)任期中の定年規定を「原則65歳、特段の理由がある場合70歳の年度末までとすることができる」へ変更、及び校長の選任年齢について「特段の理由がある場合65歳を超えて選任されることができる」を規定(細則第5条第1項)
  2. 常務理事について、校長と同内容の定年、選任年齢制限を規定 (細則第5条第2項)
  3. 総長推薦理事(9号理事)、評議員互選理事 (11号理事)、理事(会)選任理事(12号理事)及び監事について、「70歳を超えて選任されない」選任年齢制限を規定 (細則第5条第3項)
  4. 役職上の理事の対象となる役職者[院長(1号理事)、総長(2号理事)、日本聖公会首座主教(6号理事)、東京教区主教(7号理事)、校友連合会会長(10号理事)]を、当該機関において選任する際に、この法人以外の役職者も含めて、「70歳を超えて選任されない」の遵守に努めることを期待 (細則第5条第4項)
  5. 評議員互選理 事(11号理事)、理事(会)選任理事(12号理事)及び監事について、「連続2回、特例3回の選任回数制限」を規定 (細則第5条第5項)
  6. 11号及び 12号理事を除くその他の理事においても、「連続2回、特例3回の選任回数制限」の遵守に努めることを期待 (細則第5条第6項)
  7. 9号、11号、12号理事及び監事の選任年齢規定 (細則第5条第3項) の改正条項<理事総数の3分の2>を設定(細則第26条)

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