イベント・講演会
ウエルネス研究所主催公開シンポジウム
「水から考えた都会と山のつながり―クマの棲める森が都会の水を生む」
2010.09.19
立教大学
人間をはじめとする全ての生き物は、水なしでは生きられない。水は生き物の命を支える最も重要な物質のひとつである。しかし今、その水が危うい。わが国では、無計画な森林伐採や針葉樹のみの植林などによる山の保水力低下、そしてそれがもたらす極端な河川の増水や洪水、またダム開発などによる水質低下の問題が起こり、さらに世界に目を転ずれば、東南アジアやアフリカ諸国での極端な水不足や水汚染、そして世界各地での大洪水の発生や取水の権利を巡っての紛争などが大きな問題になっている。
もともと水を支えているのは、森の樹木であった。特に落葉広葉樹林。日本でも世界でも、森の木々を大切に扱わなかったことの付けが、今、水問題として顕在化しているのである。そしてそのような森林や奥山は、水だけではなく、ツキノワグマをはじめとする生態系の頂点に位置する野生動物の生息地も奪ってしまった。今回のシンポジウムでは、都会に住むわれわれが、水を通じて、奥山とのつながりを考えながら、水の大切さと野生生物が棲むことのできる森の大切さについてさまざまな角度から議論する。
| 日時 | 2010年9月19日(日)13:30~17:00 |
| 場所 | 池袋キャンパス 8号館8101教室 |
| 講師 | ■橋本 淳司氏(ジャーナリスト) 《講師略歴》 特に「水と人間」というテーマにはライフワークとして取り組み、日本国内はもとより世界各地の水辺を歩き、土地の人と語りながら水について考察している。水をテーマにしたルポやエッセイなどを多数執筆するとともに、水に対する興味や関心が高まるよう各地で講演やセミナーを行っている。今回は、広い意味での水と生き物の関わり方に関して、ご提言いただく。 著書: 『67億人の水― 「争奪」から「持続可能」へ―』(日本経済新聞出版社)、『明日の水は大丈夫?』(技術評論社)、『世界が水を奪い合う日 日本が水を奪われる日』(PHP研究所)、『発見!ネイチャー&サイエンス おいしい水 きれいな水』(日本実業出版社) ■大西 義治氏(「NPO法人森の蘇り」代表) 《講師略歴》 「NPO法人森の蘇り」は、豊かな日本の森林再生を目的に、「グリーンジョブづくり」、「富士山・錦の回廊づくり」「子供の森づくり」など、樹々の生命を街に届け、豊かな森を次世代に残すため、さまざまな活動を行っている。今回は、間伐材の住宅への有効活用などを含め、都会と森とのつながりに関してご提言いただく。 ■川嵜 實氏(「日本熊森協会」群馬県支部長) 《講師略歴》 「日本熊森協会」は、広葉樹の自然森こそが滋養豊かな水を多くの生き物にもたらす大切な森であるとし、日本の最大獣であるクマをシンボルに、このような大型野生動物の棲む巨木の森の保全・復元にボランティアで取り組んでいる自然保護団体である。川嵜氏はこの協会の活動と同時に、広くナラ枯れの現場を歩き、ナラ枯れの原因を酸性雨とし、土壌に炭を撒くことによって土を中和させ、木々を元気にしてナラ枯れを防止する運動をしている。今回は一般に知られていない奥山の実態と、湧き水や沢が枯れの現状に関して、ご提言いただく。 ■横田 博氏(動物写真家) 《講師略歴》 1988年、月刊アニマに「中禅寺湖の魚たち」を掲載してから「鳥と獣と魚」をテーマに、人間とのかかわり合いなどを雑誌、書籍に発表する。1997年、「廃屋と野生動物」によりアニマ賞を受賞。現在、日光地域の野生生物を対象に活動をしている。今回は写真家の目から見た、奥山と野生動物の現状に関してご提言いただく。 |
| 対象者 | 本学学生、教職員、校友、一般 |
| 受講料・申込 | 無料・不要 |
| 主催 | 立教大学ウエルネス研究所 |
| 問合せ先 | 濁川孝志(本学コミュニティ福祉学部教授) nigo@rikkyo.ac.jp |
